セビリアの理髪師【今の歌声は】歌詞と対訳|Una voce poco fa

セビリアの理髪師 第1幕

ロジーナは両親を失い、後見人の家に住んでいる。後見人がロジーナの財産と結婚を狙い、家に彼女を軟禁。ある朝、部屋の外で歌う、見知らぬ男性の「自分への恋のアプローチ」の歌が聞こえてくる。感動したロジーナは、紙を落として連絡を取り合う。

伯爵

私は、貧乏学生のリンドーロ。

ロジーナは、リンドーロとの恋を必ず実らせると決意。その時に歌うのが、「今の歌声は」です。コロラトゥーラの技巧が存分に生かされたアリアです。

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「今の歌声は」Una voce poco fa 歌詞と対訳

Una voce poco fa
qui nel cor mi risuonò;
il mio cor ferito è già,
e Lindor fu che il piagò.
Sì, Lindoro mio sarà;
lo giurai, la vincerò.

Il tutor ricuserà,
io l’ingegno aguzzerò.
Alla fin s’accheterà.
e contenta io resterò.
Sì, Lindoro mio sarà;
lo giurai, la vincerò.

ロジーナ

今の歌声は
私の心に響いたわ。
私の心はすでに射止められている。
リンドーロは、射止めたのよ。
そう、リンドーロは私のものになる。
私は彼を勝ち取ると誓ったの。

後見人が拒否しても、
私は知恵を磨こう。
最終的に彼は受け入れるだろう。
そして、私は満足するわ。
そう、リンドーロは私のものになる。
私は彼を勝ち取ると誓ったの。

Io sono docile, son rispettosa,
sono ubbediente, dolce, amorosa;
mi lascio reggere, mi fo guidar.

Ma se mi toccano dov’è il mio debole,
sarò una vipera, e cento trappole
prima di cedere farò giocar.

ロジーナ

私は優しくて、礼儀正しい。
素直で、優しくて、愛情深い。
受け入れるし、導かれるわ。

でも、もし私の弱点に触れたなら、
毒蛇になり、百の罠をしかけ
やられる前に、やり返す。

「今の歌声は」Una voce poco faの解説

アルマヴィーヴァ伯爵は、ロジーナに一目惚れして、アプローチしますが、本名や身分を隠します。

伯爵

伯爵ではなく、本当の僕を愛して欲しい。貧乏学生のリンドーロと名乗ろう。

伯爵の愛が確定するのは、ロジーナが「学生のリンドーロ」を本気で愛している、とわかってから。

伯爵の愛は、ある意味ロジーナを試す要素がありますが、ロジーナは出会った最初に、自分の愛を確信し、困難にも負けないと、決意しています。

Lindoro mio sarà; lo giurai, la vincerò.
リンドーロは私のものになる。勝ち取ると、誓ったわ。

普通のオペラなら「私は、リンドーロのもの」になりそうなもの。でも、ロジーナは「リンドーロは、私のものになる」と歌います。

vipera ヴィーペラ 毒蛇

「私の弱点にふれたら、毒蛇になる」と。お嬢さんなのに「毒蛇」とはすごい表現。面白いです。

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