蝶々夫人|あらすじと簡単解説・プッチーニ

「蝶々夫人」は、日本の長崎を舞台にしたオペラ。

蝶々夫人には、「さくらさくら」「越後獅子」「お江戸日本橋」などの日本の伝統音楽や民謡の旋律が折り込まれています。当時のイタリア駐在公使夫人の助言で、プッチーニは日本文化や風習をオペラに取り入れることができました。

蝶々夫人の見どころ・聴きどころとしては、「愛の二重唱」Bimba dagli occhi pieni di malìa 「ある晴れた日に」Un bel di 「ハミング・コーラス」Coro a bocca chiusa が有名です。

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オペラ・歌劇「蝶々夫人」の簡単なあらすじ

アメリカ海軍士官のピンカートンは、日本人の芸者蝶々さんとの結婚を「お金」で買う。ピンカートンには遊びの結婚だが、蝶々さんは本気の結婚だ。

ピンカートンが去り3年。蝶々夫人の生活は困窮。「他の男の妾になれば」という他の人の助言があるが、蝶々夫人はピンカートンの帰りを待っている。

ピンカートンが、アメリカで正式な結婚をして来日。蝶々さんは、現実を知り自害。

相関図と登場人物(蝶々夫人、ピンカートン)

蝶々夫人の相関図
オペラ「蝶々夫人」の相関図・タップで拡大表示
蝶々さん芸者ソプラノ
ピンカートンアメリカ海軍士官テノール
シャープレスアメリカ領事バリトン
スズキ蝶々さんの女中メゾソプラノ
ゴロー結婚仲介人テノール
ボンゾ蝶々さんの伯父バス
ケートピンカートンの妻メゾソプラノ

作曲プッチーニ・初演・原作・台本・上演時間

Madama Butterfly  蝶々夫人

  • 作曲 ジャコモ・プッチーニ
  • 初演 1904年2月17日 ミラノ・スカラ座
  • 原作 ジョン・ルーサー・ロングの小説 デイヴィッド・ベラスコの戯曲「蝶々夫人」
  • 台本 ルイージ・イッリカ ジュゼッペ・ジャコーザ イタリア語
  • 上演時間 2時間20分(第1幕50分 第2幕50分 第3幕40分)

「蝶々夫人」第1幕の簡単な対訳 ピンカートンは遊び、蝶々さんは本気の結婚

入り江を見下ろす丘の上にある家、庭先

日本家屋を前に、結婚仲介人の男とアメリカ海軍士官のピンカートンが話している。

結婚仲介人(ゴロー)
扉を開けたり、閉めたりと、部屋を自由に使えますよ。

ピンカートン

夫婦の寝室はどこ?

結婚仲介人(ゴロー)
この部屋でも、あちらの部屋でも、どうぞご自由に。

あなたの生活を世話する、女中と料理人、下男を紹介しますね。

ピンカートン

挨拶は大体でいいよ。お前は何を気にしているのか?

結婚仲介人(ゴロー)
花嫁の到着はまだかなと。準備はできていますので。

坂を登って、アメリカ領事のシャープレスがやってくる。

シャープレス

すごい坂だな。見晴らしはいいけれど。この家は、君のものなのか?

ピンカートン

この家を、999年の期限付きで買いましたよ。日本式の契約で、毎月更新できて、好きなときに破棄できます。

世界中どこでも僕たちヤンキーは、好きな場所に行き、美女たちと愛を楽しむ。今回の結婚は、日本式の結婚さ。好きなときに破棄できる条件の気楽なものだ。

「世界中どこでも」Dovunque al mondo

シャープレス

浅はかな考えだ。花嫁は美しいのかね?

結婚仲介人(ゴロー)
とても美しい花嫁ですよ。その上、ただ同然、たったの百円です。あなたも花嫁を購入しませんか?

シャープレス

いや、私はいいよ。君はこの結婚は本気なのかね?

ピンカートン

愛なのか、本気なのか、わかりません。彼女の容姿や振る舞いは美しいですよ。蝶々のように可憐で、捕まえたくなります。

シャープレス

先日、彼女の声を聞いたが、真剣そうだった。悲しませるのは、残酷だよ。まあ、乾杯しよう。おめでたいことだから。

ピンカートン

いつか僕が、アメリカ人の花嫁と本物の結婚をする日のために。乾杯!

花嫁の一団が到着する。花嫁の蝶々さん、女友達が、華やかに着飾っている。

女友達や付添人ら
ああ、美しい大空、美しい海!

「美しい大空・女性合唱」Ah! Quanto cielo!

蝶々さん

私は日本で、世界で一番幸せな女の子よ。愛の呼びかけに応じるためにやってきたの。愛の玄関口にやってきた。愛の呼びかけに応えるの!

ピンカートン様にご挨拶を。(お辞儀)

ピンカートン

ずいぶん変わった挨拶だな。

蝶々さん

他にもいろんな挨拶ができます。

蝶々さんに興味をもったシャープレスが、次々に質問していく。それに蝶々さんは答える。

シャープレス

蝶々さん、あなたは長崎の生まれですか?ご家族は?

蝶々さん

長崎の生まれで、昔栄えた士族の娘です。没落したために芸者になりました。家族は母一人。父は死にました。

蝶々さんの返事に、「越後獅子」「さくらさくら」のメロディがつく。

ピンカートン

(ふたりの会話を聞いていて、シャープレスにこっそり言う)彼女は人形のように動くだろう。それが僕を燃え立たせるんだ。

シャープレス

それで、あなたの年齢は?

蝶々さん

15です。もういい年ですわ。

シャープレス

無邪気に遊ぶ年頃じゃないか。

ピンカートン

お菓子もね。

結婚仲介人が、戸籍の役人や蝶々さんの親族が到着したのを知らせる。親族たちが行列でやってくる。

役人が登場する場面で「君が代」のメロディが流れる。

ピンカートン

なんて奇妙な行列なんだ。この結婚は月極の契約なのに!!

親戚たちとピンカートンの顔合わせ。

蝶々さん

みなさんこちらへ。親戚一同でお辞儀をしましょう。一、二、三。

みんなでお辞儀をした後、親戚たちは家や庭先へと移動していく。

ピンカートン

おいで、愛しい人。

蝶々さん

ちょっとごめんなさい。袖の中に荷物があるのです。手ぬぐいや、鏡、扇が入っています。

蝶々さんが自分の持ち物を説明する場面で「さくらさくら」のメロディ。

蝶々さんが、自分の持ち物を女中に持って行かせるが、その中の小さな小箱は、蝶々さん自身で家の中に持って行く。

蝶々さん

この箱は、神聖なものですから。自分で持っていきます。少し失礼しますね。

ピンカートン

あの小箱はなんなのだろう?

結婚仲介人(ゴロー)
蝶々さんの父親が、帝の命令で切腹したときの短刀が入ってるそうですよ。

結婚仲介人がピンカートンに耳打ちして去っていく。入れ替わりに戻ってきた蝶々さん。ピンカートンが、蝶々さんの持ち物から、仏像を見つける。

ピンカートン

これは何?

蝶々さん

先祖代々の仏像です。

ピンカートン

それなら、僕も敬わないとな。

蝶々さん

昨日、教会に行きました。新しい人生のために、新しい信仰を。家族は何も知りません。あなたのためなら、家族を忘れられます。

結婚の書類にサインできる準備が整った。ふたりは、署名をして結婚。

結婚式の場面で「お江戸日本橋」のメロディ。

シャープレス

私は帰るよ。彼女に気を配ってやりなさい。

契約が終わり、役人やシャープレスは帰って行く。宴会が始まる。

ピンカートン

これで身内だけになったな。みんなで乾杯しよう。

親戚
おお、神様!おお、神様!飲みましょう、新しい絆を祝おう。

「おお、神様・合唱」O Kami! O Kami!

和やかに皆が飲食している所に、遠くから怒鳴り声が聞こえてくる。

蝶々さんの親戚・お坊さん(ボンゾ)
なぜ教会に行った?おまえは、信仰を捨てた!お前が我々を捨てたのだ、だから我々もお前を見捨てる!

親戚
ひどいわ、蝶々さん。

ピンカートン

やめろ。出て行ってくれ。

お坊さんは親戚を引き連れて、帰って行く。母親が蝶々さんのもとに戻ろうとするが、親戚に止められる。


夜。泣く蝶々さんをピンカートンが慰める。

ピンカートン

泣かないで。あのような親戚たちは、君が泣くほどの価値はないよ。

蝶々さん

本当ですか?もう泣きません。

ピンカートン

夕暮れが訪れたな。

「夕暮れが訪れた」Viene la sera

蝶々さん

見捨てられても、幸せです。あなたがいるから。

蝶々さんは女中を呼んで花嫁衣裳から、夜の着物に着替える。

蝶々さん

花嫁の帯は解くのが大変なのです。恥ずかしいわ。

ピンカートン

彼女は結び目を解いている。僕の花嫁。情熱を掻き立てる。

夜空を見上げて二人は幸せに浸る。

ピンカートン

愛らしい目をした少女よ、今あなたは僕のものだ。百合のような衣装を身にまとった、蝶々さん。あなたは美しい。

「愛の二重唱」Bimba dagli occhi pieni di malìa

蝶々さん

私を愛してくださいね。小さな愛を、赤ちゃんのような愛をください。私にはそのほうがいいのです。

「蝶々夫人」第2幕の簡単な対訳 ピンカートンが去って、3年後

蝶々さんの家の中

ピンカートンが日本を去って、3年。生活が困窮している。

蝶々さん

ピンカートン様は戻ってくるわ。家に鍵をつけているのだから。親戚から妻を守るために鍵をつけたのよ。

女中(スズキ)
でも、外国人の夫が戻ってきたことはありません。

蝶々さん

黙れ!あなたを殺すわよ。

必ず、ピンカートン様は戻ってくるわ。最後の日にこう言っていた。「コマドリが雛をかえすころに戻ってくる」と。「バラの花を持って帰る」と。

さあ、あなたも言ってちょうだい。戻ってくると。

愛の二重唱に出てきた「百合の蝶々さん」今回の台詞に出てきた「バラのピンカートン」

オペラの最後に出てくる「かわいい坊や」の歌詞の中で、蝶々さんは我が子をバラと百合の子と呼びます。

女中(スズキ)
…戻ってきます。(涙を流す)

蝶々さん

ある晴れた日に、あの人は戻ってくる。私は隠れていましょう。お目にかかったときに喜びで死んでしまわないように。

「ある晴れた日に」Un bel di

庭に、結婚仲介人とシャープレスが訪問してくる。結婚仲介人は蝶々さんに会わずに去り、シャープレスが、蝶々さんに声を掛ける。

シャープレス

マダム・バタフライ…

蝶々さん

マダム・ピンカートンです。アメリカの家庭にようこそ。

シャープレス

…ピンカートンからの手紙です。

蝶々さん

なんて幸せなの!!あの、お聞きしたいことが。

夫が約束したのです。コマドリが巣を作る頃に戻ると。こちらでは3度も巣を作っているのに、アメリカではまだなのですか?

結婚仲介人がやってきて、蝶々さんの言葉に笑っている。蝶々さんは仲介人を睨みつける。

シャープレス

わかりません。鳥については詳しくなくて。それよりもお話が・・・

蝶々さん

聞いてください。あの結婚仲介人は、私に別の男と結婚させようとするのです。

結婚仲介人(ゴロー)
金持ちの男性ですよ。彼女はすっかり困窮していますからね。親戚にも見捨てられて。

金持ち男が庭に来て、皆に挨拶する。

蝶々さん

私のことは諦めましたか?多くの奥様を持ったあなたですから、平気でしょう。

金持ち男(ヤマドリ)
あなたのためにため息をついていますよ。今は独り身ですから。

蝶々さん

私には夫がいますから。

結婚仲介人(ゴロー)
(シャープレスに)まだ結婚していると信じているのですよ。

蝶々さん

信じているのではなく、結婚は事実です。日本では妻を追い出せば、離婚になりますが、アメリカでは簡単に離婚はできません。私はアメリカの法律に従います。

シャープレス

(気の毒に…)

蝶々さん

あら、お客様にお茶をお出ししていなかったわ。

蝶々さんが席を外し、結婚仲介人、金持ちの男、シャープレスが小声で話す。

結婚仲介人(ゴロー)
(シャープレスに小声で)ピンカートンの船が着くようで。

金持ち男(ヤマドリ)
(小声)それなら、彼女は夫に会うのか…

シャープレス

(小声)いいえ、ピンカートンは、彼女に会うことを望んでいません。私は彼女の思い違いを悟らせるために来ました。

蝶々さんがお茶を持って戻ってくる。

蝶々さん

まだいたの?なんて面倒な人たちなの。

結婚仲介人と金持ち男は、シャープレスに挨拶して立ち去る。

シャープレス

ふたりだけになりました。さあ、手紙を読みましょう。

「あれから3年、彼女は私のことを覚えていないでしょう。もし彼女が私を愛していたら、心の準備をさせるように…」

(手紙を読めずに)もし彼が二度と戻ってこなければどうします?

「手紙の二重唱」Legger con me volete questa lettera

ピンカートンの手紙・・・シャープレスが読んでいるのは蝶々さんに宛てた手紙ではなく、シャープレス宛ての手紙

蝶々さん

芸者の道に戻るか、死ぬかです。

シャープレス

偽りの幻想からあなたを目覚めさせるのはつらいですが、さきほどの金持ち男の求愛を受け入れるのです。

蝶々さん

帰ってください。…そうだわ。この子がいるわ!彼は知らないのです。この子のことを!!

蝶々さんが子供を連れてくる。

子供が出てくる場面で「かっぽれ」「豊年節」

シャープレス

ピンカートンはこのことを知っているのですか?

蝶々さん

いいえ、帰った後に生まれた子です。

お前のお母さんはお前を抱いて町に出るの。食べ物を恵んでもらうために。そして、お前のために戻るのよ。芸者に。

いえ、不名誉な仕事は二度としない!それなら、死ぬ。

「お前のお母さんはお前を抱いて」Che tua madre dovrà

シャープレス

彼に子供のことを知らせます。

シャープレスは、蝶々さん宅を去る。結婚仲介人が戻ってくる。

結婚仲介人(ゴロー)
アメリカでは、呪われて産まれた子は、疎まれるそうじゃないですか。

蝶々さん

嘘つき!嘘つき!殺してやる!

蝶々さんは短刀を振り回し、結婚仲介人を蹴飛ばす。女中が蝶々さんを止めて、結婚仲介人が逃げ出す。


港から大砲の音が聞こえてくる。ピンカートンの船だ。

蝶々さん

みんなが嘘を言っていたのね。帰ってくるのよ。勝ったのよ、私の愛が、真心が!部屋を花でいっぱいにしましょう。庭の花を全部摘み、飾りましょう。

桜の花を揺すって、花の雨の中にいたいの。

「花の二重唱」Scuoti quella fronda

女中(スズキ)
お泣きにならないで。落ち着いて。

女中と蝶々さんは、部屋を花で飾りつける。

蝶々さん

花嫁衣装を身につけましょう。髪には、赤い花を。

夜。障子に穴を3つ開けて、待っている。蝶々さん、女中、子供のために穴を開けて。

さらに夜が更けていき、子供と女中は寝てしまう。蝶々さんは立ったまま、待っている。

「ハミング・コーラス」Coro a bocca chiusa

「蝶々夫人」第3幕の簡単な対訳 蝶々さんの自害

夜明け 蝶々さんの家の中

朝。蝶々さんは立って待っている。女中が目覚める。

女中(スズキ)
あら、もう太陽が。…蝶々さん。

蝶々さん

彼はいらっしゃるわ。

女中(スズキ)
休んでください。あの方がいらっしゃれば、お呼びしますから。

蝶々さんは子供をつれて、子守唄を歌いながら部屋に戻る。

子守歌は「豊年節」のメロディ。

ノックをする音。女中が出ると、シャープレスとピンカートンがいる。

女中(スズキ)
ああ!!

シャープレス

静かにするように。

ピンカートン

黙って。

女中(スズキ)
奥様は一晩中お子さんとあなたをお待ちでした。

ピンカートン

どうして僕が戻ったとわかったんだい?

女中(スズキ)
3年間欠かさず船を見ていたからです。蝶々さんをお呼びします。

ピンカートン

いや、待って。

女中(スズキ)
ご覧ください。あなたを迎えようと、部屋を花でいっぱいにしたのですよ。

ピンカートン

なんてことだ…

女中が庭の物音に気がつき、アメリカ人女性を見る。

女中(スズキ)
(うろたえて)あの女性は誰ですか?

ピンカートン

…彼女は…私と一緒に来たんだ。

シャープレス

彼の奥さんだよ。我々が早朝に来たのは、あなたに会うためだ。

あなたの助けが必要だ。蝶々さんの苦しみを除くことはできないが、子供の将来は保証してやらないと。ピンカートンの妻が、蝶々さんの子の母親代わりになってくれる。

「三重唱」Io so che alle sue pene

女中(スズキ)
母親から子供を奪うと。私に、そのような酷いことを言えと…

ピンカートン

部屋はあのときのまま。僕の肖像画がある!3年の月日を彼女は数えていた。ここに残っていられない。僕は途中で待っています。蝶々さんの絶望する姿を見るのは耐えられない。

さようなら、喜びと愛のある、花咲く家よ。彼女が悲しむ姿を見ることはできない!!

「さようなら、愛の家よ」Addio fiorito asil

シャープレス

そうするといい。残酷な真実は、彼女一人で知った方がいい。

ピンカートンの妻が、女中に話しかける。

ピンカートンの妻(ケート)
蝶々さんに話していただけますか?私は、自分の息子のように大切に育てます。

女中(スズキ)
あなたを信じます。ですが、蝶々さんには深刻な時です、私が一人で言いますから…きっとお泣きになられる。

部屋の中から蝶々さんが、女中を呼ぶ。蝶々さんが部屋から出てくる。

女中(スズキ)
(泣きながら)来てはいけません。

蝶々さん

ピンカートン様ね。どこにいるの?隠れているのかしら?(部屋を探して)どこにもいないわ。

シャープレスと、アメリカ人女性を見る。

蝶々さん

あの女性は。私に用かしら。…誰も答えてくれないのね。

女中は泣いている。シャープレスが説明しようとするが、蝶々さんは止める。

蝶々さん

(シャープレスに)あなたは何も言わないでください。私はその瞬間に死んでしまうかもしれないから。

(女中に)あなたはいい人よ。はい、いいえで答えて。あの方は生きておられるの?

女中(スズキ)
(泣きながら)はい。

蝶々さん

昨日お着きになったけど、いらっしゃならないのね。そして、あの女性・・・

シャープレス

あなたの苦しみの元になるとは、知らずになった人です。

蝶々さん

ああ、あの方の奥様なのね。全てが終わった!!!そして子供まで奪っていく!!(急に冷静になり)あの方に従いましょう。

ピンカートンの奥さん(ケート)
許してください。子供を譲ってくださいますか?

蝶々さん

あの方(ピンカートン)になら、お渡しします。しばらくしたら、丘の上を上がってくるようにお伝えください。

女中は、シャープレスと奥さんを見送り、急いで蝶々さんのもとに戻る。

蝶々さん

光や春がつらいの。部屋のすべてを閉めてちょうだい。

女中(スズキ)
おそばにいます。

蝶々さん

いいえ、子供と一緒に遊んであげて。

女中(スズキ)
でも…

蝶々さんは女中を部屋の外に出す。蝶々さんが小箱から短刀を取り出す。女中が部屋の外から、子供を部屋に入れる。

蝶々さん

可愛い坊や。お前は知ってはいけないよ。お前のために、私が死んだことを。大きくなったとき、母に捨てられたと苦しまないように。

「かわいい坊や」Tu? tu? piccolo Iddio!

子供に目隠しをして、自害。最後に力を振り絞って、子供に手を伸ばす。

ピンカートン

(ピンカートンの声)蝶々さん、蝶々さん。

ピンカートンとシャープレスが部屋に入ってくる。蝶々さんが子を指さし、亡くなる。

実際にオペラ「蝶々夫人」の舞台を観るなら

日本の長崎が舞台のオペラなので、公演は多いです。2021年に、新国立劇場で公演。

【公式】新国立劇場オペラ「蝶々夫人」の公演情報

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日本語字幕付きのDVDと解説本です。

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