愛の妙薬【優しいそよ風にお聞きなさい】二重唱・歌詞と対訳|Chiedi all’aura lusinghiera

オペラ 愛の妙薬 優しいそよ風にお聞きなさい

愛の妙薬・第1幕

ネモリーノはアディーナに熱心にアプローチしますが、彼女はつれない態度。アディーナは「あなたを好きになることはない、自分は気まぐれだから」と断ります。ネモリーノが「なぜそんなことを言うの?」と聞きます。ネモリーノとアディーナの二重唱「優しいそよ風にお聞きなさい」です。

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「優しいそよ風にお聞きなさい」Chiedi all’aura lusinghiera【歌詞と対訳】

Bella richiesta!
Chiedi all’aura lusinghiera
Perché vola senza posa
Or sul giglio, or sulla rosa,
Or sul prato, or sul ruscel;
Ti dirà che è in lei natura
L’esser mobile e infedel.

アディーナ

いい質問ね!
優しいそよ風に聞いてみて。
なぜ休まず吹いているのかと
ユリから、バラの花
野原から、小川へ。
風にはそれが本質なのだとあなたに言うでしょう
動き回り、気まぐれなのは

Dunque io deggio? …

ネモリーノ

僕はどうすれば? …

All’amor mio
Rinunziar, fuggir da me.

アディーナ

私への愛は
あきらめて、私から逃げなさい

Cara Adina! … non poss’io.

ネモリーノ

大好きなアディーナ! …できないよ

Tu nol puoi? Perché?

アディーナ

できない?なぜ?

Perché!
Chiedi al rio perché gemente
Dalla balza ov’ebbe vita
Corre al mar che a sè l’invita,
E nel mar sen va a morir:
Ti dirà che lo trascina
Un poter che non sa dir.

ネモリーノ

なぜ!
どうしてうめき声をあげるのか、小川に聞いてみて。
生まれた崖から
誘ってくる海へと走っていく
そして海に行き死ぬ。
引き寄せられると、あなたに言うでしょう
説明できない力に

Dunque vuoi?

アディーナ

何が望みなの?

Morir com’esso,
Ma morir seguendo te.

ネモリーノ

そのように死にたいんだ。
だけど、君を追いかけて死にたいんだ

Ama altrove: è a te concesso.

アディーナ

他の場所で恋して。あなたに(愛が)与えられるわ

Ah! possibile non è.

ネモリーノ

ああ!それはできない。

Per guarir di tal pazzia,
Ch’è pazzia l’amor costante,
Dêi seguir l’usanza mia,
Ogni dì cambiar d’amante.
Come chiodo scaccia chiodo,
Così amor discaccia amor.
In tal guisa io me la godo,
In tal guisa ho sciolto il cor.

アディーナ

この狂気から治るには、
変わらぬ愛なんて、どうかしてるのよ。
あなたも私のやり方を真似したらいいわ
恋人を毎日変えるの。
釘が釘を抜くみたいに
愛が愛を追い払うの
このように、私は楽しんでるし
このように、心を自由にしてるのよ

chiodo scaccia chiodo 釘が釘を抜く(ことわざ)

Ah! te sola io vedo, io sento,
Giorno e notte, e in ogni oggetto;
D’obliarti invano io tento.
Il tuo viso ho sculto in petto …
Col cambiarti qual tu fai,
Può cambiarsi ogn’altro amor,
Ma non può, non può giammai
Il primiero uscir dal cor.

ネモリーノ

ああ!僕は君だけを見て、感じる。
昼も夜も、あらゆるものの中に
君を忘れようとしても無駄なんだ
僕は君の顔が胸に刻み込んでいる…
君がやるように変えれば
他の恋なら変わることができるだろう。
だけど無理だ。決して無理だ
初めてのもの(初恋)が心から出て行くのは

【解説】興味なしのアディーナ、熱烈アプローチのネモリーノ

Odimi. Tu sei buono,
Modesto sei, né al par di quel sergente
Ti credi certo d’inspirarmi affetto;
Così ti parlo schietto,
E ti dico che invano amor tu speri,
Ché capricciosa io sono, e non v’ha brama.
Che in me tosto non muoia appena è desta.

アディーナ

聞いて、あなたはいい人よ。
控えめで。あの軍曹とは比較にならない
あなたは私に愛情を起こさせられると信じているみたいね。
だからはっきり言っておくわ。
あなたは無駄な恋の期待をしていると、言うわ。
私は気まぐれで、(恋への)熱望はないのよ
目覚めてもすぐ消えてしまうものしかないのよ。

Oh! Adina! … e perché mai? …

ネモリーノ

ああ!アディーナ! …なぜそんなことを? …

ここから上の二重唱につながります。

ふたりが結ばれたのが謎なくらい、アディーナは本気で断っている

愛の妙薬が1832年。恋愛の断り方は変わっていないのね、とびっくり。

相手を褒める → はっきり断る → ぼんやりした理由(仕事で忙しい、恋はしばらくいい)

アディーナ
あなたはいい人よ → 無駄な恋だけどね → 私は気まぐれだから諦めて

愛の妙薬で「ぼんやりした理由」にあたる部分は「私は気まぐれで恋に夢中にはなれないの。」のところ。ぼんやりした理由になるのは、相手を傷つけないための嘘だから。本当の理由は言わないけれど、アディーナは本気で断っていると言えます。

アディーナはこの時点では、自分の恋心に気がついていないのでしょう。

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