オペラの原作【カヴァレリア・ルスティカーナ】ジョヴァンニ・ヴェルガのあらすじ

原作 カヴァレリア・ルスティカーナ

オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」を見ていて、気になったことはないですか?

そもそもトゥリッドゥは、サントゥッツァを一度でも愛したことがあったのか?
村の人は、トゥリッドゥとローラの浮気を知っていたのでは?
サントゥッツァは、身寄りのない娘なのか?

ジョヴァンニ・ヴェルガの原作からわかったことは、下の通り。

原作では、トゥリッドゥがサントゥッツァを利用したことがわかるように表現されている。
村の人は、トゥリッドゥとローラの浮気を知っていた。
サントゥッツァは、ローラ宅の前に住む、金持ちの娘。

オペラのトゥリッドゥは、くそったれですが、原作のトゥリッドゥは、輪を掛けて酷いヤツでした。原作を読んで救われたのは、サントゥッツァが金持ちの娘だったこと。例え、男に騙されたとしても、親が生きていてさらに金持ちなら、何とかなる!!

サントゥッツァが、浮気をローラの夫に知らせることについては、村中の人が知っている時点で(オペラでも皆が知っていたはず)いつかわかることなので、特に問題ないと考えます。

カヴァレリア・ルスティカーナのオペラを見ていて、「金色夜叉」みたいな話しだなと思っていたのですが、原作の方がさらに「金色夜叉」っぽさが増しています。

婚約中の男女のうち、女が金持ちの別の男を選び、結婚。振られた男が、女に執着する。

悪徳高利貸しになった根性のある寛一と違って、トゥリッドゥは他の女(サントゥッツァ)を利用して、ローラに復讐(元から復縁狙いかも)しようとしたものの、結局元さやに戻り、振られた復讐心すら保てない根性なしですけどね。

タップできる目次

「カヴァレリア・ルスティカーナの原作」あらすじ

ローラが、金持ち男と結婚

トゥリッドゥは兵役から戻った後、狙撃兵の服に身を包み、気取った態度で広場に現れた。それは、ローラの気を引くため。彼女は、トゥリッドゥと恋仲だったが、彼の兵役中に、馬車屋の金持ち男と婚約していた。「女を奪い取ってやる」と息巻くが他にできることがないので、とりあえず彼女の住む窓辺に向かって、歌を歌い続けた。

村の人々から、「よほど何もすることがないんだねえ。」「毎晩歌ってばかり。」と呆れられていた。

トゥリッドゥは、旅から帰ってきたローラとやっと会うことができた。彼女は顔色一つ変えない。

ローラ

あんたが月の初めに帰ってきたって聞いたわ。

トゥリッドゥ

俺は、別のことを聞いたさ。馬車屋の嫁になるってのかい!

ローラ

神のおぼしめしですから。

トゥリッドゥ

ずいぶんと都合のいい、おぼしめしだな。俺が兵役から帰り、この悪い話を知ったのもおぼしめしってことか!

冷静に話そうとするが、声はかすれ、言葉がでてこない。やがて、哀れな男は、ローラの後ろをついていく。

ローラ

仲間の所に戻るので、私から離れてくれない?
あんたと一緒じゃ、村の人に何を言われるかわかったもんじゃない。

トゥリッドゥ

そうだな。嫁入りするんだからな。彼は金持ちだ。
うちは、俺が兵役に行っているときに、さらに貧乏になった。
俺とお前の楽しい日々は終わった。じゃあ、お元気で。

ローラは、馬車屋と結婚した。日曜日になると、彼女はバルコニーに立ち、金の指輪を見せびらかした。

やけっぱちになった、トゥリッドゥは、路地をうろつき、女をナンパしていた。心の中では、馬車屋の成功をうらやみ、ローラに無視される日々を辛く感じていた。

トゥリッドゥ

あの、クソ女(ローラ)、そのうちひと泡を吹かせてやるさ。

トゥリッドゥは、ローラの近所に住む、金持ちの娘を利用することを思いつく

馬車屋とローラが住む家の近くには、これまた金持ちの男が住んでいた。その金持ち男には一人娘がおり、名はサントゥッツァ。トゥリッドゥは策を巡らし、金持ち男の家に雇われ、家に出入りしては、サントゥッツァを口説くようになった。

サントゥッツァ

そういう口説きは、ローラに言ってあげたら。

トゥリッドゥ

ローラは本物と王様と結婚したからな。
あんたは、ローラ以上の女だよ。彼らよりもよっぽど価値がある。

サントゥッツァ

葡萄に手が届かなかった狐は。

トゥリッドゥ

言いましたとさ。あんたはかわいい葡萄さ。

男は、手を握って離さない。サントゥッツァは、拒否していたが、悪い気がしなくなった。

ふたりの関係は、金持ちの父親が知るところとなった。父親が嫌な顔をしたが、サントゥッツァは気がつかぬふりをした。とうとう父親がトゥリッドゥに対し、自宅への出入りを禁止すると、サントゥッツァは窓を開け放ち、ふたりは毎晩窓辺で会話した。

とうとう近所中が知るところとなり、ふたりの交際を噂するようになった。

金持ちの娘との交際を見せつける。ローラを嫉妬させ、元さやに戻る

近所に住んでいるローラは、熱烈に愛し合うふたりのことを毎晩見ていた。ローラは、トゥリッドゥに声をかけた。

ローラ

昔なじみの私には、挨拶にこないの?私はいつでも家にいるわよ。

トゥリッドゥ

あんたに挨拶出来るって、幸福だよ!!

トゥリッドゥは、たびたびローラの家を訪れるようになった。ローラの夫は、馬車屋なので仕事で家を空けることが多かったのだ。サントゥッツァは男に利用されたことに気がつき、窓をしっかりと閉めるようになった。

村の人々は、トゥリッドゥとローラの浮気に気がついた。狙撃兵(トゥリッドゥが狙撃兵の格好をしていた)を見ると指さし、影でトゥリッドゥとその行いを笑いものにした。

ローラ

日曜日に懺悔に行くわ。黒い葡萄の夢をみたから。

トゥリッドゥは「やめてくれ」と言うが、ローラは教会に行き、サントゥッツァも懺悔に来ていた。

自分が利用されたと知った金持ちの娘が、ふたりの不倫をローラの夫に知らせる

ローラの夫が、たくさん金を稼いで帰ってきた。妻への綺麗な洋服をみやげに持って。サントゥッツァは、ローラの夫を呼び止めた。

サントゥッツァ

奥さんに、素敵なみやげを渡すのは当たり前よね。ローラは、あんたが家を明けているときに、あんたのために家を飾っていたんだから。

ローラの夫

見てもないことを言いやがったら、ただじゃすまないぞ。

サントゥッツァ

トゥリッドゥが、あんたの奥さん家に入っていくのを見たのよ。

ローラの夫は、礼を言い、去った。

トゥリッドゥは、昼間から憂さ晴らしに酒場で飲んだくれていた。ローラの夫が帰ってきて、彼女と自由に会うことができないためだ。

復活祭の前の晩。トゥリッドゥが仲間と飲んでいると、ローラの夫が入ってきて、トゥリッドゥを意味ありげに見てくる。トゥリッドゥは、その様子ですべてがわかった。

ふたりは、日の出にサボテンのある場所で決闘することに。トゥリッドゥは、ローラの夫の耳を噛み、神聖な約束をした。

仲間たちはトゥリッドゥを家まで送り、家には、帰りを待つ母親がいた。

トゥリッドゥ

母さん。俺が兵隊に行ったとき、「もう戻らないような気がする」と言ったね。あの時みたいに、優しくキスしてくれ。

明日、俺、遠くに出かけるんだ。

決闘、トゥリッドゥの死

夜明け。トゥリッドゥは、飛び出しナイフを握りしめ、決闘場所を目指した。ローラの夫も出かけるところを、妻に呼び止められた。ローラは夫の不穏な様子に気がつき、涙声だ。

ローラ

どうしたのよ。そんなに急いで。

ローラの夫

ちょっとそこまで。でも、俺が帰ってこない方がお前にはいいかもな。

夫が出かけた後、ローラは下着姿のまま祈りを捧げた。

トゥリッドゥとローラの夫は、決闘場所として決めた、サボテンのある場所まで移動している。

トゥリッドゥ

俺が悪いのは、わかっているさ。でも、母親を泣かせないために、お前を犬のように殺してやる。

ローラの夫

そうかい。遠慮なしにお互いやれるってもんさ。

最初は、互角に戦っていたが、トゥリッドゥは二回腹を刺された。

ローラの夫

3発目だ。お前が飾ってくれた、俺の家の分だ。

トゥリッドゥは、サボテンの間を転げ回っていたが、命がつきた。

よかったらシェアしてね!
タップできる目次
閉じる